東洋医学の授業で、先生が「何の話してるか分からん」と思った事がある鍼灸学生に聞いて欲しい話

先日、学生さんから「東洋医学系のYoutuberが分かりやす過ぎて、なんで学校の先生の授業があんなに小難しいのか分からない」という話を聞きました。

その時、私が話した事をまとめたいと思います。

先生の話が上手だとは限らない

教員あるあるだと思うのですが、知識量は膨大なのに自分のしたい話をして

話題があれこれ飛んだり、結局何が言いたいのか分からず、学生を置いてけぼりにしている事ってよくあると思います。

そもそもの話、学校の先生が話しが上手である・伝えるのが上手だとは限らないと考えていた方が良いと個人的には思います。

「先生だから」お話が上手な訳ではない

良い悪いの話ではなくて、「先生だから」というラベルで見ない方が良いよねって話です。

学校の先生は学生と比較しらたそりゃ当然、知識量は段違い上だと思うのですが

それと伝え方が上手とは全く別の話なんですよね。

これは鍼灸の専門学校に限らない話ですが、学校の先生より、塾の先生の方が話が面白いってよくあることじゃないですか。

それと一緒です。専門家であることと、話が上手なことは別スキルだと思っておくと

「なんで学校の先生の授業があんなに小難しいのか分からない」と悩むことも少ないかなと思います。

雑に言えば「ああ、この先生は話しが下手なのね」って思えば、少しは気分が楽かなと思います。(これ書かれた先生にはごめんですが)

聞き手が賢くなればいい

では、そんな先生に当たったときどうすれば良いのか?

答えは簡単です。聞く側で話を振り分けてあげれば良いのです。

雑いことを言えば、聞き手が賢くなれば「あーはいはいコレは自慢話ね」って流せるようになってきます。

では、どうすれば良いのか?

これもシンプルです。ポイントは2つあります。

「この話は聞くべきか」と「いま何の話をしているのか」この2点だけ抑えれば基本的には大丈夫だと私は思います。

この話は聞くべきか

この授業の本筋に沿っているか、外れているかを判断してあげましょう。

雑に言えば、余談が本当に余談か、為になる話かを見極めろという話なのですが

これが一番難しかったりします。

ポイントとしては「先生の自慢話が混ざっているかどうか」です。

コレ書いててほんとバレたら怒られるなと思いながら、自社メディアなので好きなこと書きますが

無意識のうちに「教員マウント」を取っていることってあると思うんです。

実際に教員をやられている先生もそう仰るくらいで

「教員」って立場になると、無条件に学生さんって話聞いて貰えるんですよね。

特に、専門学校ともなると皆さん成人ですし、授業となるともうね。

要は「自分の話をしたいのか」「何かを伝えようと例を挙げているだけなのか」を見極めればOKです。

「自分の話をしたい」時は、だらだらと続く事が多いです。「例を挙げるだけ」の時は、スパッと話が戻る事が多いです。

上記のことを抑えて、人の話は斜に構えて話半分に聞いて下さい。この話もそうです。

いま何の話をしているのか

ちょっと上のトピックでふざけすぎたので、真面目に解説をします。

東洋医学の授業の話に戻すと、先生の話が分からないとき

先生が話している単語が「どの分野の話なのか」を判断するのが大事です。

かみ砕いて言えば、「いま何の話してんの?」って事です。

東洋医学の授業で先生の話が分からない場合、以下の3つのうちどれの話をしているのか

その判断が出来れば大体OKです。

  • 陰陽五行論
  • 生理物質(気血津液精)
  • 蔵象学(五臓六腑とか)

この3つは基礎の範疇な訳ですが、ここが理解できていないと頭がこんがらがる訳です。

学生さんが言っていたのが「湿熱」を先生が説明してたのが分かりづらいという話だったのですが

そもそも「湿」が何かと言えば、「津液」の病理状態な訳ですよね。

湿とは、津液が生理的な機能を失い、全身に広がって停留した希薄な状態の水液のことである。

「新版 東洋医学概論」第2章 生理と病理 第1節 生理物質と神 p57より引用

そして、湿は身体の中で停滞すると熱化しやすいという性質があるので、湿熱となるという説明がなされるはずなんです。

痰湿が体内に貯留すると、熱化して痰熱や湿熱となる。

「新版 東洋医学概論」第2章 生理と病理 第4節 病因病機 p178より引用

ただその先生は「湿熱はあんかけと思え」のような事を仰っていたと。

ドロッとして熱を持った液体のイメージだよと伝えたいのだと思うのですが、まあその子には分かりづらかった訳ですよね。

そして、その例えはあくまで例えであって、本質的じゃないわけです。(別に例えだから良いんですよ)

「湿熱」の話、東洋の委員長ならこのように分解します。

①湿熱の湿は、生理物質の津液の病理状態である(東概2章 第1節 生理物質と神)

②津液って「陰」に属するよね(東概2章 第1節 生理物質と神 p38)

③湿は、生理的な機能(滋潤作用なら冷やす力)を失ったものだよね

④要は、「陰」の冷ます力がない水じゃん(東概3章 陰陽論)

⑤流れ止まってたら、熱化しそうだよね

(そもそも水は熱を吸収しやすい性質があるし by中学理科)

⑥それが中焦にあると「脾胃湿熱証」って言ったりするよ(東概5章 第1節 弁証)

⑦「湿熱」があるとき、舌苔黄じ(おうじ)と言って(東概2章 第4節 望診)

苔(体内の水分が現れる)が、黄色く(熱がある)剥がれにくい(ジ苔)

そして、湿熱が体内にあるとこんな症状が出ます(略)

という感じになるわけです。

しかし、これはそもそも3年間の専門学校を卒業しつつ、先生の話をガン無視して

東洋医学概論の教科書を読み混んでいる人間だからできるのであって(こうゆう話が来たら聞き流すんですよ)

東洋医学を0から学んでるみなさんは、まずは以下の3つを意識してみて下さい

  • 陰陽五行論
  • 生理物質(気血津液精)
  • 蔵象学(五臓六腑とか)

「湿熱」と来たら、まず、湿=役に立たない津液。熱→陽の性質があんだな

それが体のどこにあると、〇〇って症状が出るらしいね。

(舌なら舌苔黄ジ、尿なら尿黄など 東概p105)

最初はそれくらい雑に捉えて大丈夫だと思います。

むしろ、基本事項をわすれて「湿熱=〇〇」って一問一答的な症状で捉えるより

津液がバグる、熱が一緒にでるだから〇〇って捉えるほうが本質だと思います。

それでも話が理解できない時

それでも話を理解できない時はあると思います。

それは聞き手の処理能力の話かもしれないし、それ以上に先生が早口かもしれないし

言い出したらきりがないのですが、1つだけ言えることは「本は逃げない」ということです。

世の中に売られている本で、何を言っているかマジでわからない本って、自伝とか新書くらいだと思うんです。

だから、話がよくわかんない先生に当たったときは、本を読んで見ましょう。

ではどの本を読めばいいのか?

教科書を読め

皆さん、自分が思っているより教科書読んでないでしょ?

特に東洋医学の解説本は色々あり、中でも「新版 東洋医学概論」は本当にわかりやすいです。

第2章と第3章の順番が逆だろと思ったのと、索引がちょっと弱い以外に、分かりづらいところは基本的にないと私は思います。

そもそも日本全国のめちゃくちゃ頭のいい先生たちが集まってまとめてる本なんですから、分かりづらいわけないじゃないですか。

あと、学校の授業って、90分×週1の授業の場合、半期で22.5時間しかないんですよ。

雑に言えば、丸1日もなくて8時間の研修×3日より短いわけです。

という事は、昼間部の方は土日使えば1ヶ月もしないで半期の範囲読み終える位の量しかないんですよ。

ちょっとずつでいいから、教科書読んでみて下さい。きっと何か変わるはず。

他のおすすめの本

教科書を読んでもわからないというあなたには別の本をおすすめします。

東洋の委員長が読んできた本の中で、読みやすいものを紹介します。

中医学の基礎 日中共同編集

ほぼ確実に学校の図書館にある本です。

あとは、長くやってる個人院いくと大体先生が持ってます。

5600円+税もする本ですが、所有者が多いのでうまいこと無料で手に入れるのも良いかと思います。

専門書でとっつき辛いと思いきや、非常に読みやすいです。

監修者の平馬直樹さんのまえがきをぜひ読んで下さい。分かりやすい本なんだなってのが分かります。

マンガでわかる東洋医学

これも有名な本ですね。図書館にきっとあるはず。

入学前に読んだという方も多いと思いますが、いま読んでみると視点が変わって何か発見があるかも知れませんね。

オールカラー版 基本としくみがよくわかる東洋医学の 教科書

これも図書館にあるはず。

何がいいかって、オールカラーなんですよね。

東洋医学って用語がムズいだけで、言っていることは単純なので(3000~4000年前に出来上がった理論ですよ?)

基本、現代語になっていればどれよんでも大丈夫ですが、本が苦手な人はぜひこの本をお読み下さい。

「東洋医学の授業で、先生が「何の話してるか分からん」と思った事がある鍼灸学生に聞いて欲しい話」への1件のフィードバック

  1. お疲れ様です。
    東洋療法科3年の鈴木裕太です。
    すみません、ログインができなくなってしまい
    パスワードの再設定しても入れなくなってしまったので
    対応していただけないでしょうか。
    お時間ある時で結構ですのでご返信頂けますと幸いです。
    よろしくお願い致します。

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